アカリを描きました。昼休みか放課後に、バイクとたわむれているところです。
やっぱり自分は自転車のあるシチュエーションが好きです。
今日はツール・ド・フランスの最終決戦でした。めちゃくちゃ盛り上がった!
アニメでいえば最終回!映画でいえばクライマックス!ゲームでいえばラスボス戦!
決戦の舞台は、これまで数々の名勝負が繰り広げられた超級山岳・ラルプ・デュエズ。
集団にはこれまでのように、優勝候補のフルーム、コンタドール、キンタナ。先頭の逃げ集団とは3分差。優勝がほぼ決まった磐石のフルーム。今まで通り集団でアシストにガッチリ守られながらこのまま最後までいくのか…と思われたその時!
残り8km程で、若手クライマーキンタナの猛烈なアタック!一度は吸収されるもさらにアタックをかける。これにはさすがのフルームもついていけず。先行している逃げ集団とみるみるタイム差を縮めていく。3分あった差が2分…1分。フルームもペースを上げるが苦しそう。
それに比べてキンタナのエネルギーが溢れ出るかのようなヒルクライム。先行していた選手を追い抜かし、その選手も加速しようとするがよろけてしまう。キンタナはグングン登っていく。ついにはアシストも引き離し、どの選手よりも速いペースで駆け抜ける。その姿はかつてのマルコ・パンターニを彷彿とさせる走りだった。
今まで3時間かけて200kmくらい走ってきて何度も山を登り降りしてさらに超級山岳ラルプ・デュエズを登っているんだから苦しくないはずがない。わずかでも脚をゆるめたらすぐそこからフルームが襲い掛かってくるプレッシャーもビンビン感じているはず。見ているだけで怖い。
キンタナはアシストなしの一人に対し、フルームはこのラスト中のラストステージで、強力なポートをはじめ3人も残している。「くにおくん」でいえば冷峰学園の連中が束になってかかってくる感じ。ハラハラドキドキだ。
しかし今日のキンタナの走りは圧倒的不利な状況さえも撥ね退ける力強いものだった。
マイヨ・ジョーヌはフルームの手に渡ったけれど、次はフルームから奪ってやる、山岳では負けないという意思表示が見れた気がしてうれしかった。
それと山岳の観客がすごくてすごくて。
残り7km辺りから道路をびっしりと埋め尽くすかのように大勢の人が応援していて。しかもみんな全力で。叫ぶ人。旗を振る人。一緒に走る人。身を乗り出して応援する人。それが何キロも何キロも続いて、最終決戦の地としてこれ以上のものはねーなってくらい最高の舞台。そこであのキンタナの走りだから胸にこみあげてくる。
(中には昂ぶりすぎて全裸になってる人や煙を巻き上げる人までいて…さすがにそれは迷惑だろうと思ったけれど)
最後は先頭で逃げ切ったティボ・ピノーがステージ優勝。キンタナは1分足らずの差で2位。
ピノーはフランス人らしく、最後でフランス人が勝ったので開催地フランスとしてはさぞうれしかったんだろうな。ピノーを長く映していたせいでキンタナのゴールシーンが見れなかったのはちょっと残念だったんだけどね。
応援していたコンタドールは、総合で5位。マイヨ・ジョーヌを手にして欲しかったし、表彰台にあがって欲しかった。ずっと応援していただけに残念。ぜひ来年も参加してほしい。
マイヨ・ジョーヌ(総合優勝)とマイヨ・グランペール(山岳賞)はフルーム。すごい。よくあんな長身で山に強いものだ。途中のステージまでマイヨ・ヴェール(スプリント賞)まで候補に挙がっていたし。もうわけわからん。チートすぎだろ。
フルームは人柄もよさそうだし、2年前も総合優勝で名実ともにツール・ド・フランスのヒーローなんだけど、なんか自分にとってはライバルキャラです。「sky」というさわやかなチーム名なのに、黒づくめの悪の軍団という印象なんですよね(笑)。
マイヨ・ブラン(新人賞)はキンタナ。新人賞といわず山岳賞も獲って欲しかった。
それにしても総合2位で新人賞って…新人賞獲るには総合2位以上でなけりゃいけないわけで、ほとんどマイヨ・ジョーヌと同じくらいの難易度じゃん。キンタナのおかげで価値が高騰しちゃいましたな。これからの若手は大変だ。
と思ったら今年25歳か。来年からは新人賞対象外。前半新人賞常連のサガンも。
個人的には、これからさらにクライマーよりのオールラウンダーが出てきて、総合優勝争いに火花をガンガン散らして欲しいです。
明日はエピローグのシャンゼリゼ。今年もその熱い熱い戦いに幕を下ろしてくれるところまで楽しませていただこうと思います。