まんがを描いていて
以前は1日に2ページ描けていたのに
今は1日かけて数コマの線画が描けるくらい。
ひとコマの線画に3・4時間くらいかかったりする。
大きいコマだと1日がかりもある。
何でこんなに時間がかかるんだ、まわりはもっと速く描いているのに、って自分に憤りを感じる事もよくある。
だからって投げだしたら何も進まず空しい時間が流れていくだけ。
まずはひとコマから。かんたんなところでいい。描きやすいところでいい。時間がかかってもいい。あとの量なんて気にしなくていい。まわりのコマは紙で隠して、今描いているコマにだけ集中する。それを繰り返す。
そうすれば、あとから振り返ればこんなに描いたんだって思える。
まんがを描くのは、バッと筆をひと振りしてできあがるものではない。
ひとつひとつのコマを、ひとつひとつの線を、幾重にも幾重にも積み重ねてその先に辿り着くもの。
描きあがった達成感は、描いた本人だけが味わえる。その人だけのまんがができあがる。思い描いた空想が表現できる。形になる。それはものすごい悦び。
その悦びがあるのなら、まんがを描く推進力になる。