ただいま原稿の仕上げをやっています。
少なくとも1日4枚はこなしていきたい。
先日、仕事で知り合った映像カメラマンの方から連絡があって、ずっと聞きたかった質問をしてみました。
「漫画で画面を作る際に、望遠の画面だと安定感が出てしっくりくるんですけど、広角だと画面が安っぽくなっちゃうんです。日本の映画やテレビドラマなんかでも、人の会話シーンなど基本的に望遠ですよね。映像を撮るとき、レンズを使い分ける基準ってあるんでしょうか?」
「どういう意図の映像を撮りたいかによりますね。望遠レンズで安定すると言うのは、余計な情報が減るからです。引いた場所からズームにする事で、撮りたい画のみに絞った画面ができる。
逆に広角はいろいろなものが映りすぎちゃうんです。しかもそれぞれのものが小さく。情報量が多くなりがちです。使うのは風景とか鮮明に見せる時とかですかね。」
おぉ~、すごい納得!なんとな~く感覚では分かっているんだけど、なぜなのか説明できない部分を言葉にしてくれてスッキリしました。
なるほどね、望遠は映したいものに集中できるからか。被写界深度が浅いから背景にボケが出やすくなるのも相まって。そうやって理屈で納得するとさらに漫画に応用が利きそう。うれしい収穫です!
僕が望遠レンズの画面を意識するようになったのはこの本を読んでからでした。
ここで勧められていた、降旗康男監督「STATION」を観て、いい画面とはこういうものかと勉強になりました。
この本では、肉眼でどのように見たときに望遠レンズの視界になるかというのを分かりやすく説明してくれています。ターミネーターがズームアップする例えはとても分かりやすかったです。
漫画を描く方なら、画面作りの作法として読んでいて損はないおすすめの本です。